宮崎県へ進出を決めた理由
私たちは、昭和59年に国富町にグループの製造部門として九州オリンピア工業株式会社を、平成12年に、同じ国富町に、ボイラ専用製造会社として、アイオーケイ株式会社を設立しました。平成22年には、東京にあった製造部門を宮崎県に全面移管し、宮崎県をグループの中核製造拠点として位置付けました。 平成23年には、新製品の開発・製造、既存製品の増産拠点として、西都市の茶臼原工業団地の一角にあった空き工場を譲り受けて、宮崎工場を開業しました。 これによりグループの宮崎県内の製造拠点は、3ヶ所となり、グループ間での人員の交流、技術の伝承、製造における分業体制などが確立され、より効率的でフレキシブルなお客様への対応が可能となりました。
社長の宮原英輔は、年少の頃から育った宮崎を故郷としてたいへん愛着を持っております。 オリンピア工業株式会社を東京の代々木に創業しましたが、早くから宮崎県に恩返ししたいとの気持ちも強く、宮崎県の発展と産業振興に寄与したいと常に考えてきました。 このため、宮崎県内にグループの製造拠点を築くとともに、お客様から新工場の建設相談を受けた場合には、宮崎県への進出を推奨したり、各種情報を提供したりしています。その結果、これまで数社のお客様が宮崎に進出されています。 また、宮崎工場の敷地内には、提携先である日本ファーネス株式会社様が新しく燃焼技術研究所を開設し、宮崎に初進出されました。 宮崎県は、農業と林業が盛んな県です。オリンピア工業グループは、地元産業の活性化と成長に貢献できるようにビニールハウスで使用する木質バイオマスを活用したボイラや温風機、省エネ効果の高い高効率温風機、木材乾燥装置などの製造、開発に精力的に取り組んでいます。
進出してよかったと思うこと
宮崎県内のオリンピア工業グループの社員は、約270名で、グループ全体の約70%を占めています。 宮崎の社員は、真面目で誠実で、仕事熱心です。社員の年代層はさまざまですが、皆さん仲がよく、コミュニケーションも良好で、ひたむきに仕事に取り組んでいます。 地元のお祭りなどの行事にも積極的に参加する社員も多く、会社と地元との強力な橋渡しにもなっています。 私たちは、即戦力となる社員を広く求めていますが、技術的にもレベルの高い応募者が多く、また未経験者の方も仕事を覚えようという意識が高く、たいへん熱心に仕事に取り組んでいます。 採用活動に対して、地元のハローワークを始め、市役所の広報、県の技術専門校など行政の支援も厚く協力的でたいへん助かりました。スキルと熱意のある人材を安定的に確保できる点にメリットを感じています。
宮崎県や地元行政のサポート体制がたいへん厚く、きめ細やかにいろいろな相談に乗っていただき適切なアドバイスが得られました。 私たちは、3つ目の製造拠点として、西都市に進出しましたが、進出に際し宮崎県と西都市からは、特に熱心な誘致活動と手厚く魅力的な支援策をご提案いただきました。 今回の進出に伴い活用させていただいた補助金は、経済産業省、宮崎労働局、宮崎県、西都市からの7つです(予定も含む)。 また、空き工場の斡旋や社員募集の協力、地元企業の紹介、各種許認可取得のためのアドバイスと迅速な処理などきめ細かな対応にはたいへん感謝しています。 特に、進出時だけでなく、その後の事業拡大に伴う雇用増加や追加設備投資などにも補助金の支援策が活用できる制度など進出企業にとって魅力的でした。
進出を検討している企業へのメッセージ
私たちは、宮崎県を主力製造拠点として、豊富な労働力と勤勉かつ真面目な県民性の社員に支えられて、国内外へ製品を販売していきます。今後は、上海と深圳にある中国現地法人の拡大に加え、インドネシアを中心とした東南アジアにも積極的に展開していく予定ですが、ものづくりが安心してできる宮崎県は、私たちの心臓部です。 宮崎県には、まだまだ豊富な土地があり、行政のサポート体制もしっかりし、補助金を含めた支援策も充実しています。東九州自動車道にみられるとおり、インフラも着実に強化されています。また、東京―宮崎間の航空便も多く、宮崎空港からの各地へのアクセス(JR、高速道路、路線バスなど)の良さも見逃せません。進出時だけでなく、その後の事業拡大時にもきめ細かなアドバイスが得られる宮崎県に、数多くの企業が進出してくればよいと心から願っています。