誘致企業の声VOICE
宮崎県へ進出を決めた理由は?
主要事業であるデジタル配信サービスが好調となった反面、制作が追いついていないというボトルネックを抱えていて、これを解消するためには制作部隊の拡張が必要不可欠でした。
ただ語弊を恐れずにいうと、電子書籍の制作はPCとネットと専用のソフトがあれば日本中のどこでも作業が可能で、場所を選びません。そして東京と地方を比べると、家賃など電子書籍を作る為の必要経費に圧倒的な差が生まれます。
そこでIT特区として有名な宮崎県に注目をしました。宮崎県や日南市の充実した助成金制度を加えると、東京の1/2以下のコストで制作する事が可能となります。このことから宮崎県日南市にオフィスを設立し、制作メンバーの採用を行うことを決めました。
またスタートアップの我々が新しくオフィスを設立するのは、リスクも大きいチャレンジです。
出版業界で電子書籍の配信代行事業を行っている会社が地方に電子書籍の制作拠点を立ち上げた事例はあまりなく、これは不退転の覚悟で変革に取り組んでいくという決意表明でもあります。
進出して良かったと思うことは?
宮崎に進出することで、制作部隊の拡張ができました。6名からスタートした日南デジタル漫画ラボですが、毎年2〜3名の採用を行なっており、現在11名で制作業務を行なっています。弊社のようなデジタルコンテンツを取り扱っている企業は多くはないので、採用の募集をかけると多くの方が応募してくれる状況です。また、油津商店街という限られた地域の中でIT企業が何社も集まっているので、IT企業同士での交流が生まれるのも大きな魅力です。
進出を検討している企業さんへのメッセージ
地方にオフィスを構えるというのは、経営目線でも非常にメリットがあります。海外拠点と違い、言語や文化の壁が無い為コミュニケーションが取りやすく、首都圏と比べるとコストもかかりません。また、コスト面のメリットだけでなく、自治体からのサポートの柔軟さや、周辺企業との連携のしやすさは大きな魅力を感じています。コロナウイルスの影響でテレワークも主流になりつつあるので、東京でしかできない仕事は東京で、地方でできる仕事は地方で行うのは、とても効率が良いです。
今後の展望
ナンバーナインの社名の由来は、ルーヴル美術館が9番目の芸術として「漫画」を認定した出来事に由来しています。国内での「漫画」はあくまで文化であり、芸術という認識は広がっていませんが、今後は漫画の価値を高めていければと思います。会社としても業績が上がってきているため、日南オフィスも継続して採用を行なっていき、漫画家さんが喜んで貰える様な新規事業も展開していきたいと思います。